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杉原厚吉

「不可能物体の研究」「立体イリュージョンの数理」の著者で、いわゆる騙し絵的な不可能物体の研究の第一人者。
この2冊は、内容がかなりかぶり、最新刊で後者が図や写真が多い分、これだけ持っていれば充分である。
内容的には、数理的な観点から不可能物体の解析や実物模型の制作などに触れ、意外と読み応えがある。不可能物体だけでよくこれだけ引っ張れたと関心する。
工学博士なので、数学遊戯や純粋数学のというより、実物模型の工作を目的としていてなじみやすい。
実際の実物模型は、よく出来ているように見える。
イリュージョンは、特別なものではなく、日常そのものがイリュージョンであるという意見には、全く同感である。
驚いたことに、この人も岐阜出身ということだ。
気のせいかもしれないが、不可思議なものに関わる人は、岐阜出身が多いのか。

ボトルワーク

竹内栄照さんは、ボトルシップの達人で、ボトルワークといわれる、船以外のオブジェを瓶に入れるものも作っている。
中には、不可能物体に属するボルトを組んだようなものもある。
ボトルシップには、全く興味はないが、ボトルワークは少しは参考になりそうだ。
静岡市清水区港町のフェルケール博物館
2006年4月8日(土)~5月7日(日)
まで個展を開催中。

http://www.suzuyo.co.jp/suzuyo/verkehr/

http://www.suzuyo.co.jp/suzuyo/verkehr/kikaku_t.html

愛知県一宮市木曽川町在住ということだから、以外と近いところに住んでおられる。
いちど会ってみたいものだ。

不可能仲間

最近、不可能物体を作っているという人から、問い合わせや情報提供を頻繁に受けるようになった。
また、芦ヶ原さんゆかりの話題などもあわせて聞く。
もうすぐ命日であるな。
まだまだ、知られずに眠っている資料や人脈がありそうだ。
何かが始まりそうな気がする。

雛道具

瓶細工の目的には、いくつかの説が考えられる。
(1)新築祝いなどハレの日の贈り物
(2)七夕の飾り
(3)雛道具
どれも一理あるので、これらが複合した目的ではないかと思われる。
特に雛道具については、私の持ち物に「雛の部」と書かれた蔵札がついているものがあり、雛道具の一つだったことを想像させる。
実際、九州の旧家の雛飾りのなかに、瓶細工が写っているのを発見した。手毬や糸巻き、人形など糸にちなんだ飾り物が多いのも、雛道具であることを関連付ける。
いわば、雛道具は、雛人形を飾るためのオプションである。
幕末から明治にかけて、貴族や大名など間で、豪華な雛人形を飾ることが流行った。もっぱら娘の成長を願うためではなく、その権威を示すために、節句の行事を執り行うのである。そのために、贅を尽くし緻密で細工に凝った雛道具が作られ、職人達が切磋琢磨を行った。
そういった中で、瓶細工が雛道具の付属物として発展していったものと推測される。

石入り瓶細工

古い瓶細工の資料をみると、岩を入れた瓶細工が存在することがわかった。
実際には、岩をそのまま入れるのではなく、硫黄を溶かして、瓶の中で成長させるのである。冷えて黒く固まると岩のようになる。
加熱しすぎると発火したり、亜硫酸ガスが発生するので、かなり危険ではなかったろうか。
しかし、いまだ、そのような瓶細工にはお目にかかったことがない。