月別アーカイブ: 2005年12月

大阪城

大阪城の大手門には、なんと不可能な継手がしてあるという。
東西方向は「蟻継ぎ」、南北方向は山型の「殺ぎ継ぎ」になっている。
今までこういった細工は、大工さんのパズル的な余興の範疇だと思っていたが、実際にお城の建築にまで使われていたとは。
このように2種類の継手を組み合わせることで、どの方向の震動にも耐えられる極めて実用的な継手が生まれるのである。
昔の日本の大工さんはほんとにすごい。
四方蟻継、四方鎌継などもよく考えたものだ。
手抜きや経済効率ばかり考えている今の建築関係とは随分違う。

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サンタさん

この時期によく見かける光景に、親が子供にサンタさんについて聞かれる場面がある。
直接聞かれないまでも、間接的にその正体がバレそうな局面であたふたしたり、しどろもどろになるのである。
子供もそれについて何かしらの違和感を覚えるものも、親に悟されたり、場合によっては、理不尽にも叱られたり逆ギレされるような結果になるのである。疑問を持つこと自体を拒絶されてしまうのである。
そしてそれが良い子の条件であるかのように。
子供に夢を与えるということは、大変難しいことで、この時期はどの親もマジシャンのミスディレクションの困難さを実感するのだ。

ギブソン

J・J・ギブソンという心理学者がいる。
生態物理学という分野を開いた人物だ。
生態物理学というのは、物理学と心理学が融合したみたいなもので、人が事象を知覚するのは通常の物理学とは違う法則によって成り立つ。
我々が通常、常識で物理的と思っている法則の多くはこの生態物理学のことだ。奇術やパズル、不可能物体が不思議に感じるには、この生態物理学と本当の物理法則がずれているからだ。
ギブソンの「直接知覚論の根拠」という本に奇術に関する論文が載っている。奇術がなぜ不可能として知覚され驚きを与えるかを論理的に説明している。

2回半ひねり

ミステリー小説の世界で「2回半ひねり」という言葉がある。
良いミステリーというのは、この「2回半ひねり」だそうだ。
いわゆる最後の結幕のどんでん返しで、2回半ひねると良いというストーリ展開である。「あっと驚く結幕!!」というやつだ。
読者は、こうゆうシナリオの造りをよく知っているので単なる1回ひねりだと全く物足りない。起承転結というやつだ。
2回ひねるとマシになるが、それだと在り来たりで物足りない。
つまり、起承転転結だな。
しかし、さらに3回ひねるとちょっとくどくなって嫌味になる。コミカルな演出には使えるが。
そこで、2回ひねって、少しスパイスを効かせるぐらいがちょうど良い塩梅になるとの事である。
2回ひねるまでは、凡百のミステリー作家が可能なことで、おそらく、この最後の半分ひねるところが作家の腕の見せ所になるのだろう。
ミステリー小説に限らず、トリックを含んだストーリーがあるもの全般にいえるのはないかな。
マジックやSF、パズルなどなどすべてに言える。
読者は、2回は喜んで騙されるが、3回目は喜ばないのだ。