月別アーカイブ: 2005年9月

トリックアート

先日、この近所の犬山にあるトリックアート美術館にいってきた。
トリックアート専門の渡辺健一という人の画廊?だ。
オリジナル性は低いが、そこそこ面白いかった。
エッシャー以降、トリックアートを売りにする画家やアート、美術館などが乱立している気がする。観光地などには、トリックアートを売りにする美術館もどきが結構ある。
芸術には、ある程度のサプライズが必要なのでトリックとは切り離せない関係なのだろう。不思議性は、そのもの自体の神秘性を増すものだ。
さて、不可能物体というとエッシャーの描く絵画を連想する人がいる。
どちらかというと、エッシャーの方がはるかに有名だ。
しかし、エッシャーの描く絵と私などが作っている不可能物体とは表現は違えど、基本的には同じである。
エッシャーの絵は、目の錯覚とか見立てとか隠し絵などは違う手法を使っている。
なぜ、エッシャーの絵が面白いか。
普段我々は、あまりにもTVや写真、絵画などの影響で透視図法に慣れすぎてしまっている。その感覚を逆手に取った知覚のミスディレクションだ。それが、実際には存在しないものを、あたかも存在するかのように見せてくれる。普段から、TVや写真を見続けているかぎり、エッシャーの絵は何回見ても不思議に見えるのである。
私の不可能物体も同じである。常識を逆手に取ったミスディレクションで実際に存在しえる物をあたかも存在しないように見せているのである。
つまり、「存在しない物を存在するように見せるか」か「存在する物を存在しない物のようにみせるか」の違いであるわけ。

瓶細工の糸巻き

昔の瓶細工は、なぜか糸巻きが入っていることが多い。
いったいなぜ、糸巻きなのか。糸巻きをありがたがる所以はどこから来たか。
糸巻きは、わが国に古くから存在して4本足、6本足と大きく2種類ある。
どちらもポピュラーで着物の柄や家紋などにシンボルとして使われることがある。それらを見てもやはり4本足や6本足である。
何のシンボルかというと、やはり富と財力であろう。
いまでこそ繊維産業は、すこし斜陽気味ではあるが、昔は糸や反物は貴重な財産であり、主要な取引の商品であったわけだ。
こうゆうものを商いする呉服問屋などはかなり力を持っていた。
そのシンボルが、糸巻きあり、看板や家紋、着物の柄、刀の柄などにデザインされて使われるわけ。
そういった由来があるので、糸巻きを色糸や造花、人形などで飾る風習が生まれたのだろう。
時代が下ると、糸巻きは、富や財産の意味合いではなく、むしろ「裁縫がうまくなるように」とか「着るものに困らないように」といった等身大の願いに変わってくる。
いまでも、糸巻きは、家庭的なノスタルジーを感じさせるものとして、ランプや花台、ワイン置きなどいろいろなアイディアで利用される。
さて、最近気付いたが、昔は瓶細工は必ず3本セットで作られたのではなかろうか?
神戸市立博物館に残る最古の瓶細工は3本セットで2だけが残っている。私の持っている瓶細工も3本セットで2本だけ残っている。
3つそろえる事になにか深い意味があるのであろうか。
赤影に出てきたギヤマンの鐘は、3つ揃うと恐ろしい力を発揮するという。他にも3つのなんとかいう文物は、比較的多い。

ふじい忠一

樹齢130年の杉の大木をぐにゃりと曲げた作品を作っている作家。
現在、岐阜県美術館で展示中。
実際にみるとその迫力と不思議さに驚く。
自然に出来たものではなく、どうみても不自然だ。
使われている杉の大木は、本物で「つぎはぎ」や「張りぼて」ではない。また、枝の部分でもなく、幹そのもので幹から180度以上曲がっている。どうやってこんなものを曲げるのか解らない。

明治天皇

明治天皇が明治13年6月30日に、春日井に御巡幸の折、硝子瓶細工を天覧に供した。
「天皇は、このガラス瓶内組み立ての諫鼓鶏(かんこどり)に特別の興味を示めされ、名古屋の行在所へ持ち帰られた。
そして、翌日、侍従長を通じて製造者の加藤作十郎を召され、手法の不審なところをたずねさせられた。
細工に使う機械などを示しながら、不審の点をいちいち答えて、面目をほどこした。
そこで、飯田重蔵氏へはガラス細工代として金5円を賜った。」
-「春日井の近代史話」春日井教育委員会発行 より -
ここまで、作者、日付、そして値段まではっきり記録が残っている瓶細工は珍しい。
諫鼓鶏とは、平和の象徴であり、明治新政府がまだ始まったばかりで政情不安定な時代に、泰平の世を想い、わざわざこのためにに作ったのだろう。天皇も作った本人を召喚して作り方を説明させるとは物好きな人だね。

木のサーカス

アクセル・アランドソン(Axel Erlandson)という人がビバリーヒルズ郊外に作った雑木林のことで、シカモアの木を接木を繰り返して、想像を絶する奇妙な木のオブジェを作りあげた。
それらの木のオブジェは、2重螺旋やはしご、椅子、ハートマークなどを40年以上かけて育て上げた。
日本にも、相生杉とかいって2本が1本になった木をありがたく崇拝する風習がある。2本が1ぽんになるので、恋愛成就とかの縁起が良い。

http://www.arborsmith.com/treecircus.html