月別アーカイブ: 2004年12月

封印

仕事にならんと、タタコン(太鼓)を封印されてしまった。
というわけで、不可能物体作りを再開することにする。

ビン詰め糸巻き
オークションで古い糸巻きを入手した。
もちろん、糸巻きを瓶詰めするために糸巻きの構造を理解を深めるのが目的である。
明治から大正にかけて、関西から京都、滋賀、岐阜、愛知でビン詰め細工が作られた。
こういったものは、骨董品などで大変少ないが出物がある。
いろいろな物が瓶詰めになっているが、特に多いのが糸巻きである。
本来は、絹糸の色見本用として展示用に何種類ものきれいな絹糸を糸巻きに巻いたものだ。それに、さらに縮緬細工や人形などを組みあわせる。糸巻きには、本来は1種類の糸しか巻かない。
それを、塵、埃から守るだめにビンに入れて飾ったのだろう。
なぜ、糸巻きで、この時期にこの種の細工ものが流行ったのだろう。
ひとつは、この時期、ガラスのビンが大量に生成されるようになって、庶民的なものになってきたこと。そして、農薬を入れるためのビンがこの手の細工にちょうど良い大きさ、形をしていて、入手しやすかったこと。
そして、糸巻きというのは、現在でこそ、アンティーク趣味の飾りとして使われているが、この時代では、絹糸が日本の重要な輸出品だったことを思い出せば解るように、糸巻きはごく身近にありふれた素材であった。
糸巻きは、養蚕産業の象徴であるとともに、家庭の平穏のシンボルであもある。今でも、糸巻きは着物などで人気のある柄でもある。
アンティークな小物として、ワイン置きやランプとして利用される機会が多いのは、それがぬくもりを感じさせる何かを持っているからだ。
また、海外では、ウィムジーボトルがこの時期に流行っていた。
その中にも、同じように糸巻きをモチーフにしたものがある。
それが、なんらかの形で日本に紹介されて、流行るきっかけになったものを想像される。
どうも、ビン手毬以外に、このようなビン細工の文化が日本には無かったらしい。それが、明治から大正にかけて流行した。しかし、その文化はすぐに廃れてしまう。
それらの作者は、ほとんど名前も知られていない。
現在、私が確認した記録に残っているのは、次のただ一人である。
明治13年、明治天皇が御巡幸の折、春日井に6月30日に入り、硝子瓶細工を天覧に供した。天皇は、この硝子瓶内の諌鼓鶏(かんこどり)に特に興味を持たれ、名古屋の東別院へ持ち帰られ、翌日これを作った加藤作十郎を召されて種々おたずねがあったとある。
この加藤作十郎という人物については、まだよくわからない。
また、その瓶細工がどんなものだったかも資料がない。

びん手毬

実は、先日ビン手毬をさるオークションで入手した。
それも一度に3つも落札してしまった。
落札価格は、2700円、一個あたり700円である。
愛知川町の通販では、1個20000円はするものである。
そして、そのビン手毬は、2つは、アトリエに、1つは、自宅に飾ってある。
実は、この手の工芸品にあまり詳しくなかったのであるが、このビン手毬を手にいれてから、少々気になりだして、いろいろ調べたりしている。
そこで、今日愛知川の「びん手毬の館」に行ってきた。
そして運よくその実演をみることが出来て、また、いろいろお話を聞くことができた。
私の手に入れたものは、どうも10年ほど前に作られたものらしい。
銘はないが、ビンの底にラベルが貼ってあり、「山川原10」とか書かれている。これは、愛知川町(えちがわ)の地名であり、まぎれもなく愛知川で作られたものだ。
ビン手毬は、この愛知川で昔から作られているが、町おこしとともにその伝統の技をよみがえらせ、話題になるようになったのは、この10年ほどだ。
おそらく、そのころの作ではないかと思う。
その根拠は、まず、作りが荒く、また、ビンの形が現在のものと違うからだ。
ビン手毬は、ここ最近はそのデザイン性が進歩してかなり緻密な細工のものが作られるようになっている。
また、そのノウハウもこの10年でかなり蓄積され、たとえば、手毬の球具合とか貼り具合とかで品質の向上が見られるのだ。
現在のものは、そのノウハウにより、ビンのぎりぎりまでの大きさの手毬が入っている。38cm(赤道長)が限界点であり、39cmでは入らないそうだ。実際には、糸を巻く調子もあるので、これにはミリ単位でのノウハウがある。
ビンもこのためにだけに作られる特殊なもので、それにつれて、ビンの形状も微妙に変わってきているそうだ。
最後に綿を入れるときは、かなりの力をこめてギューギューいれる必要があり、ガラスビンは思ったより分厚い。また、このビン手毬のビンは、この愛知川町民でないと手にいれることはできないそうだ。これらのノウハウは、現在300名いる会員が守っている。実際の実演を聞くと、その細かいノウハウの一旦を垣間見ることができる。
さて、そのビンてまりには必ず「へそ」がある。
このへそこそが、びん手毬の秘密なのであるが、
へそは普通北極からすこしずらした目立たない場所にあるそうだ。
それは、作る人のノウハウなので作品により場所が異なる。
もし、ビン手毬を持っていたら、へそを捜してみてください。
きっとどこかにあるはずです。

他にもこのビン手毬に関しては、おもしろい話題を入手できた。
それはまた今度。

プレセント

以前秋葉原によったときに、コスモ物産のおじさんが、高木先生の「パズル百科」を探していると聞いた。
今使っているのは、もうボロボロで少々かわいそうに思えた。なんでも店の商売道具だそうだ。
たまたま、私がなぜか2冊同じ本を持っているのでそれを進呈することにした。(また、間違えて買ってしまったのだ)
コスモ商会行くと、いつもおもしろい話を聞かせてもらっているのでそのお礼である。
そして、本を渡したら、今度は、そのお礼にとかわいいビン入りの不可能物体をプレゼントで頂いた。
小瓶の中にバレンタインハートが2つ入っているものだ。
もちろん、ビンの口より大きなハートであり、ハートには、ちゃんと矢が突き刺さっている。
もらった時大変うれしくて、これを誰が作ったものかを聞くのをつい忘れてしまった。今度行ったら、ぜひこの作者について聞くとしよう。
そして、我がホームページで公開しよう。

結んだドーナッツ

ガードナーの本に結んだドーナッツの話がある。
2つ穴のドーナッツは、トポロジーでは、その輪のひとつを、もう一つの穴に結ぶことができるという驚くべき成果がある!
(「Knotted Doughnuts and Other Mathematical Entertainments,1986」)
これをナントカ応用できないかずっと悩んでいる。
穴が2つある物体は、世の中にいくらでも存在するし、簡単に作りだすことができる。それらを、本来あるべき姿から、結び目を作り出すことができるというすばらしい理論なのである。
たとえば、理論的には、2つの窓を切り抜いたトランプのカードに、切り貼りせずに、結び目を作ることができる。
これは、4次元空間の話ではない。3次元空間で可能である。