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カウンター (2006/4/4カウンター設置)
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功徳海 From Izu Syuzenji


以前より、調査対象になっていた伊豆の修善寺の賽銭箱を見てきました。
ちょうどというか、小田原のHarune広場で出店する機会がありましたので、その次いでで、こちらも拝見したきた次第です。


この修善寺の賽銭箱は、四方がいわゆる逆組接とか水組みとかネジ組み(以降、逆組接)とか呼ばれるもので組まれています。
賽銭箱には、「功徳海」という文字が彫られておりますので、以後この賽銭箱を功徳海と呼ぶことにします。
この箱を、「功徳」(賽銭)で海のように満たせよという意味なのでしょうか。
なんか気が利いているだかどうか、えげつないような表現ですね。
この四方の継ぎが単純な逆組接ではなく、複雑に入り組んだ逆組接となっております。
木工パズルなどで、一辺だけをこのような形状で組んだり、もっと単純な形で四方を組み上げた指し物などを見かけることは
稀にありますが、ここまで複雑な物が見られるのは修善寺だけです。
ここは有名な古刹であるにも関わらず、ほとんどこの事は知られていません。
観光客の方もお賽銭を入れてお願いごとするのに夢中で、この継ぎ手に気が付く人はいません。
案内板や近くにある資料館などでも、この継ぎ手には全く触れずです。
しかし、あんまり賽銭箱ばかりをじろじろ見ていると、泥棒かと怪しまれてしまいますので、ほどほどしなければいけません。


それでは、もう少し細かくみていきます。
作られたのは、裏側に銘がありまして、1886年の明治19年3月丙戌の大安となっております。
奉納は、この近隣の村々が共同で行ったように彫られております。
制作者の銘は有りませんが、ここは箱根も近いので、からくり好きで腕のある大工や指物師が作ったのでしょう。
または、もしかしたら遠く奈良の黒滝村で作られたものかもしれません。
黒滝水組は、江戸時代から大峰山賽銭箱として製作されており、明治時代に黒滝村槙尾の亀井房吉により その製作技術が継承されたといわれています。
時期的に被るので、明治頃に広く普及したのだろうか





功徳海は、逆組接を単純に連続的に施したものを四方に組んであるように見えます。
表面上は噛み合っているように見えるのでどうやって組んだのだろうと思わせます。
それが、四方にあるのでさらに不思議が増します。
さらに面白いのは、この上部のななめの出っ張り部分も同じようにおなじように逆組接を使ってあることです。
角が単純な直角ではなく丸みを帯びてななめにせり上がっておりますので、こちらの方が遥かに難易度が上がるのではと思われます。



さて、こういった意匠的に凝った逆組接は、指し物のなかでも國政流として知られております。
功徳海は、たしかに凝った造りのものではありますが、國政流では、それの上を行く凝り方となります。
國政流からみたら、劣化コピーの域です。
安倍氏によれば、それは甚五郎國政の流れを受け継ぎ、秘技として一子相伝されたものだそうだ。
國政流は、現十三代 指明から初代國政まで遡り、その系統は江戸初期頃にまで遡るのだそうだ。
「変形納」や「逆柄」を駆使して、意匠的な継ぎ手を函の四方に施すのである。
それぞれに風雅な名前がつけられて「天秤」「瓢箪」「水の逆」「水の二重」「梨割」「菊」「菊の逆」などである。
これらの形状には、風情だけでなく、縁起物や呪いや魔よけとしての意味合いもありました。
水組みと呼ばれるのは、小口に「水」の字の形状が現れるからで、これは火除けの呪いです。
大切な物を入れる指し物や賽銭箱などを、火から守るために、その四方を固めるのです。
また、菊などは江戸の流行でもあったようですが、菊そのものに霊的な呪いとしての意味合いがありました。
菊は古来より神聖なものとして扱われたからです。
複雑な技巧というものは、技術的向上心だけでなく、霊的加護の必然として生まれたのかもしれません。
こういった変形柄・逆柄は、功徳海のように賽銭箱などに稀にみられますが、江戸火鉢の四方などに多く用いられました。
火鉢で水組みが用いられるのは、もちろん意匠的な意味だけでなく火除けとしてです。
いまでもオークションなどで、江戸火鉢を探すと、変形柄・逆柄を使ったものが見つかります。
かつては嗜好品として凝った造りの火鉢が愛好されたのでしょう。
ただ、火鉢の需要は現代ではほとんどないため、新しく作られることはありません。
國政流を始めとする凝った指物を作る後継者も、現在では途絶えといってよいでしょう。
國政流の継ぎ手、仕口なども一子相伝ではなく、記録として僅かに残るのみです。


参考文献
ジョイントシステムに関する研究一甚五郎國政の指物一 阿部蔵之


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